土石流で多数の住宅が土砂に埋もれた広島県の沿岸部・坂町さかちょうで、町への土砂をせき止める砂防ダムが決壊し、壁の部分がほぼなくなっていたことが、県への取材でわかった。国土交通省によると、砂防ダムの大規模な決壊は異例。1947年頃に石を積み上げる工法で建設されており、老朽化や強度不足などが原因で土石流に流されたとみられる。

 管理する県によると、決壊した砂防ダムは壁の高さが約11メートル、幅約50メートル、厚さ約2メートルで、坂町を流れる天地川の上流約1・2キロに設置されていた。県が11日に確認したところ、大半が崩れてなくなっていた。豪雨被害が拡大した6日夜に発生した土石流で押し流されたとみられる。県は5年に1度点検し、異常は把握していなかった。

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2018年07月12日 07時14分
YOMIURI ONLINE
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