前局長「いちばん行きたい大学」
07月13日 19時09分

文部科学省の私立大学の支援事業を巡る汚職事件で、逮捕された前局長が去年5月に東京医科大学の前理事長らと会食し、「医大を受験する息子がいちばん行きたい大学なのでよろしくお願いします」などと伝えていたことが関係者への取材でわかりました。

東京地検特捜部はこうしたやり取りを記録した音声データを入手しているということで詳しい経緯を調べています。
前局長は容疑を否認しているということです。

文部科学省科学技術・学術政策局長だった佐野太容疑者(58)は官房長だった去年5月、私立大学の支援事業の選定で東京医科大学に便宜を図る見返りに、この大学を受験した息子を不正に合格させたとして、受託収賄の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。

関係者によりますと、佐野前局長は去年5月10日に東京医科大学の臼井正彦理事長(77)らと会食し、前理事長から支援事業の申請書類を示されたうえで「昨年度は落選したがどうすればいいのか」などと助言を求められたということです。

そして佐野前局長はその場で申請書類の書き方などを助言したうえで、「東京医科大学は、医大を受験する息子がいちばん行きたい大学なのでよろしくお願いします」などと伝えていたということです。

特捜部はこうしたやり取りを記録した音声データを入手しているということで、佐野前局長が大学側に便宜を図った見返りに、臼井理事長らの指示で息子の入試の点数をかさ上げし不正に合格させたとみて実態解明を進めています。

関係者によりますと、これまでの調べに対し佐野前局長は「一般的なアドバイスはしたが当時は官房長で、支援事業の選定に職務権限は無かった。『息子をよろしく』とは伝えたが、不正に合格させてくれとまでは依頼していない」などと供述し、容疑を否認しているということです。
大学」

07月13日 19時09分
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180713/0014696.html