安倍総理大臣は、広島市で開かれた平和記念式典に出席したあとの記者会見で、核兵器禁止条約には参加しない考えを改めて示したうえで、核保有国と非保有国の橋渡し役として国際社会の取り組みをリードし、核軍縮への機運を高めていきたいという考えを強調しました。

この中で安倍総理大臣は、国連で採択された核兵器禁止条約について「条約が目指す核廃絶というゴールはわが国も共有しているが、わが国の考え方とアプローチを異にしていることから、参加しないという立場に変わりはない」と述べました。

そのうえで、安倍総理大臣は「核保有国と非保有国の橋渡し役として国際社会の取り組みをリードし、2020年のNPT=核拡散防止条約の運用検討会議に向けた国際的な機運を高めていきたい」と述べ、核軍縮への機運を高めていきたいという考えを強調しました。

また安倍総理大臣は、来月の自民党総裁選挙への対応について「これからじっくりと考えたいが、外交や安全保障をはじめ、自民党が担うべき責任の重さを、この広島の地にあって改めてかみしめている」と述べました。

一方、安倍総理大臣は北朝鮮への対応について「国際社会と連携しながら主体的に取り組んでいかなければならない。最後は私自身がキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長と対話を行い、核、ミサイル、そして何よりも重要な拉致問題を解決し、新しい日朝関係を築いていかなくてはならないと思っている」と述べました。

2018年8月6日 12時16分
NHK NEWS WEB
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