https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-45093509

地球温暖化で「ホットハウス・アース」の危険性 CO2削減でも=国際研究
2018/08/07 4時間前

マット・マクグラス環境担当編集委員

「ホットハウス・アース」――低予算のSF映画のタイトルのように聞こえるが、「温室と化した地球」とは、科学者にとっては深刻極まりない概念だ。

今後数百年にかけてうだるような暑さが続き、海面がそびえ立つほど上昇する、そんな状態に地球が向かっていく、その境界線を超えてしまうまで、あとわずかだというのだ。

たとえ世界各国が二酸化炭素(CO2)削減目標を達成したとしてもなお、我々はこの「不可逆な道」に転がり込んでしまうかもしれない。

ストックホルム大学ストックホルム・レジリエンス・センターが発表した研究結果によると、地球全体の気温が2度上がればこの現象が起きる。

気候変動を扱う国際研究チームが米国科学アカデミー紀要(PNAS)に寄せたこの論文では、向こう数十年で予想される温暖化によって、今は人類を守っている地球の自然現象が、人類の敵になる可能性があると指摘した。

地球上の森林や海、地面は毎年45億トンもの炭素を吸収している。吸収されずに大気中に残る炭素は、気温上昇の原因となる。

しかし地球温暖化が進むと、こうした炭素吸収源は炭素の発生源となり、気候変動問題を悪化させるという。

地球が産業革命以前の気温から2度高い気温に近づけば近づくほど、何百万トンもの温暖化ガスを含有している高緯度の永久凍土や、アマゾンの熱帯雨林といった自然界の味方が、現在吸収している以上の炭素を吐き出してしまう可能性が高くなる。
各国政府は2015年、気温上昇を2度未満に抑え、上昇幅を1.5度以下を維持するために努力すると約束した。しかし研究チームによると、分析が正しければ現在の炭素削減計画では不十分だ。

ストックホルム・レジリエンス・センターのヨハン・ロックストローム所長はBBCニュースに対し、「つまり気温が2度上がると、制御メカニズムを地球そのものに委ねることになるかもしれない」と話した。
「今は我々人間がコントロールを握っているが、気温上昇が2度を超えた段階で地球のシステムは友人から敵に変わる。人類の運命は、均衡を乱した地球のシステムに完全に委ねられる」

地球の気温は現在、産業革命前の水準から1度高く、10年ごとに0.17度上昇している。
ストックホルム大学の最新研究では10種類の自然システムを対象として、「フィードバック・プロセス」と名付けた。
フィードバック・プロセスには森林や北極の海氷、海底のメタンハイドレートなどが含まれ、現時点では人類が炭素と気温上昇による最悪の事態から逃れる手助けをしてくれている。
もしこのうちのひとつが敵となり、大気中に大量のCO2を排出し始めると、他のフィードバック・プロセスもドミノ倒しのように連鎖するのではという懸念がある。

「ホットハウス・アース」とは?

一言で言うなら、よろしくない。

研究論文によると、ホットハウス・アース期に入った地球では過去120万年で最も高い気温を記録することになる。
気温は産業革命以前と比べ4〜5度高い水準で安定する。あらゆる氷が溶け出し、海面は現在より10〜60メートル上昇するだろう。
つまり、地球の一部は人が住めない状態になる。
ホットハウス・アースの影響は「甚大で、時に突然で、間違いなく壊滅的」だと研究チームは指摘する。
唯一良い面があるとすれば、最悪の事態は向こう1〜2世紀の間には訪れなさそうだということだ。しかし、一度始まってしまったら止める手立てがない。
(リンク先に続き)

(英語記事 Risk of 'Hothouse Earth' despite CO2 cuts)

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2018/08/07(火) 19:01:11.09

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【環境】地球温暖化で「ホットハウス・アース」の危険性 CO2削減でも=国際研究
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