農林水産省は10日、2018年1〜6月期(上期)の農林水産物と食品の輸出額が前年同期比15.2%増の4359億円だったと発表した。
上期として6年連続で過去最高となった。海外で日本産の人気が高まっていることを追い風に、牛肉や果物などの輸出が好調だった。

 輸出先を国・地域別でみると、香港が17.3%増の985億円で最も多かった。
2位の中国は主力輸出品のホタテの生産回復などで32.1%増の658億円だった。

5.2%増の559億円となった米国、13.5%増の421億円だった台湾が続く。上位10カ国・地域のうち8カ国・地域がアジアだった。

 品目別では農畜産物や加工食品の輸出が好調。主力の牛肉は108億円で、4割近く伸びた。昨年9月に輸出が再開された台湾向けが寄与した。
果物も贈答品として人気の高いリンゴとイチゴがそれぞれ4割以上増えた。清涼飲料水は健康志向の高まりで緑茶など茶系飲料が順調だった。

 政府は19年までに農林水産物と食品の輸出額を1兆円に増やす目標を掲げている。
17年の輸出額は8071億円で、目標達成には年間で11%超の伸び率が必要になる。
目標達成には、18年上期と同程度の伸びを持続できるかが焦点になる。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34037350Q8A810C1EAF000/