記録的な今夏の暑さに参っているのは、人間だけではない。埼玉県宮代町の東武動物公園では、連日の酷暑を乗り切ってもらおうと様々な暑さ対策に知恵を絞っている。

 8月最初の週末となった4日には、それぞれの好物が入った特製の氷塊が動物たちにプレゼントされた。ヒグマの森では、オスで15歳のイナオ君と、メスで10歳のアヤメちゃんが、直径と高さが約30センチの円柱形の氷塊をプールの中で抱きかかえ、中のリンゴやオレンジ、ニンジンをほじくり出すようにガリガリ。10分ほどでたいらげた。

 日本産動物舎のタヌキ展示場では、馬肉などが入った氷塊と水をたらいに入れて、タヌキを招き入れる「冷やしタヌキ」と題した催しも。サル山でも、リンゴやバナナ入りの氷にアカゲザルが群がっていた。

 同園によると、動物たちにはそれぞれ生態的にとる暑さ対策があるという。アカカンガルーは体を自らなめ回したり、両足で地面を掘って地表よりは低い土の温度を感じたりして涼をとる。夏場は1日70リットルもの水を飲むというアフリカゾウは、大きな耳の裏に毛細血管が集まっており、暑い時には耳をパタパタさせて血液を冷まし、体に泥をかけて日差しから守る。

 氷のプレゼントは、ヒグマが18日午前10時半から。サル山と「冷やしタヌキ」は8月の毎週土曜で、それぞれ午後1時と同1時半から。問い合わせは同園へ。(加藤真太郎)

2018年8月10日17時09分
https://www.asahi.com/articles/ASL843D1CL84UTNB003.html

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