遺伝子でマウス心臓再生可能に

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20180810/1070003667.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

皮膚など全身に広く存在する細胞に「Tbx6」と呼ばれる遺伝子を入れることで
心臓の筋肉や血管の細胞を作り出すことに筑波大学などの研究グループがマウスで成功しました。
研究グループは、移植を必要としない新たな治療法につながる可能性があるとしています。

心臓の再生医療分野では、ヒトのiPS細胞から作った心筋細胞を移植する治療法などの
研究が進められていますが、血管の細胞は作れないことやコストが高くなるなどの課題が残されています。

筑波大学などのグループは、皮膚など全身に広く存在する「線維芽細胞」に着目して、
この細胞にさまざまな遺伝子を入れることでiPS細胞を使わずに心臓が再生できるかをマウスで調べました。
その結果、背骨の形成などに関わるとされる「Tbx6」という遺伝子を入れるだけで
筋肉や血管といった心臓のすべての細胞を作り出すことに世界で初めて成功したということです。

研究グループは、「Tbx6」を使ってヒトiPS細胞から心臓の細胞を作り出すことにも成功していて、
将来的には心筋梗塞などを起こした心臓にカテーテルを使って遺伝子を入れて
細胞を再生させる新たな治療法の開発につながると可能性があるとしています。

研究グループのリーダーの筑波大学の家田真樹教授は、
「心臓がしっかりと動くためには筋肉だけでなく血管の再生も重要になってくる。
5年から10年ほどかけて臨床研究につなげていきたい」
と話していました。

08/10 11:19