北朝鮮で今月、日本人男性1人が現地当局に拘束されたことがわかった。外務省は邦人保護の観点から、拘束の経緯や理由などについて情報を収集している。核・ミサイルや拉致問題の進展に向け、日朝首脳会談の実現が模索されるなか、日本政府は神経をとがらせている。

 政府関係者が明らかにした。関係者によると、拘束されたのは中年男性。拘束の根拠とされた事案の詳細は明らかにされていないが、スパイ容疑をかけられている可能性もある。

 日朝関係をめぐっては、拉致問題の解決に向け、安倍晋三首相と金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談が模索されている。政府関係者は「男性の安全確保が第一だが、北朝鮮側が対日交渉のカードに使ってくる可能性もある」と話す。

 北朝鮮は外務省が渡航自粛を求めている国・地域の一つ。

2018年8月11日01時11分
朝日新聞デジタル
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