8日に67歳で急逝した翁長雄志沖縄県知事の通夜が10日、那覇市の大典寺で営まれた。多くの県民が参列し、会場は悲しみに包まれた。元知事や菅義偉官房長官ら政界関係者も訪れ、突然の別れを惜しんだ。


 祭壇には色とりどりの花が添えられ、スーツ姿で笑顔の翁長氏の遺影が飾られた。焼香の長い列ができ、ハンカチで涙をぬぐう人の姿もあった。

 宮古島市の元県議、奥平一夫さん(69)は「相当な緊張が続く4年間だっただろう。今はゆっくり休んでほしい」と唇をかんだ。

 稲嶺恵一元知事も参列。「2カ月以上、(病状を)表情にも出さず公務に励んだ姿に胸を打たれた」と沈痛な面持ちで話した。

 翁長氏は米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設阻止を掲げた。参列した菅氏は記者団に「辺野古移設で意見は分かれていたが、沖縄の振興策について話し合ってきた」と述べた。国民民主党の玉木雄一郎共同代表らも訪れた。

 10日は、翁長氏を追悼するための記帳が県庁1階などで始まった。県によると記帳所は13〜17日に、大阪市北区の県大阪事務所にも設置される。
https://www.sankei.com/smp/west/news/180810/wst1808100088-s1.html