東松山市岩殿のこども動物自然公園は10日、今年6月に誕生する瞬間の動画撮影に成功したコアラの赤ちゃん(嚢仔(のうじ))が、母親の袋の中から行方不明になったと、発表した。

 赤ちゃんは6月20日に誕生。7月27日、嚢仔が動いて袋が動く様子を目視で確認。その後、8月1日以降、袋の動く様子が確認できななくなった。4日、担当者が袋の中を確認したが、嚢仔は確認できなかった。6日、獣医と担当者が再度、詳細に確認したが見つからなかった。

 嚢仔は落下したと思われるが周辺や地面からも見つからなかった。嚢仔は育児嚢から外に出て生存することができないため、残念ながら死亡した可能性が高いという。

 コアラの展示室は日中は飼育係が管理室で観察、夜間はビデオをカメラで録画している。赤ちゃんに影響するような異常は確認できなかった。赤ちゃんは7月末現在で500円玉ほどの大きさだった。母親ハニー(3歳)は通常と変わらない様子という。

 同園の繁殖回数は47回。そのうち嚢仔が落下した事例は今回を含めて6回で、行方不明は2例目。

http://www.saitama-np.co.jp/news/2018/08/11/01_.html
母親ハニーの産道から出て、おなかにある袋を目指してはい上がるコアラの赤ちゃん=県こども動物自然公園提供(2018年6月20日撮影)
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