売買単位、100株に一本化=10月、個人の取引促進−東証

 東証など全国の証券取引所に上場する株式の売買単位が、10月1日までに100株に統一される。
 一時は1000株を中心に多くの種類があったが、一本化により大半の銘柄は投資に必要な最低金額が下がり、個人の株式取引を促す効果が期待される。
 売買単位を間違えて注文するミスも減る見通しだ。

 株価900円の銘柄の売買単位が1000株から100株になると、最低投資額は90万円から9万円に下がり、個人が売買しやすくなる。
 また、これまでは「最低投資額を把握するのに、株価と売買単位をそれぞれ確認した上で計算する必要があり、不便だった」(40代女性)が、今後は銘柄ごとに売買単位を調べる手間が省ける。

 大和総研の横山淳主任研究員は、売買単位の一本化について「分かりにくさが解消され、投資家による誤発注のリスクが減る」と評価する。
 一方、企業業績が変わるわけではないため、株価に与える影響は「ほとんどない」とみている。

 一本化は企業にもメリットがある。
 企業は東証から、取引先などと株式を相互に保有する持ち合い株を削減するよう迫られている。
 ガバナンス(企業統治)を強化するためで、個人株主が増えれば持ち合い解消の受け皿になる。(2018/08/27-04:22)

時事通信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018082700088