イエメン和平協議 開催不透明な情勢
2018年9月7日 5時54分
内戦が続く中東のイエメンをめぐり、国連が仲介する和平協議は6日からスイスで開かれる予定でしたが、反政府勢力側がイエメンを出国できないままで、協議の開催が不透明な情勢になっています。
イエメンでは、サウジアラビアなどが支援するハディ政権とイランが支援する反政府勢力「フーシ派」との間で3年半にわたって内戦が続き、人道危機が深刻化しています。
事態を打開するため、国連は、双方の代表をスイスに招き、およそ2年ぶりに和平協議を6日から行う予定でしたが、反政府勢力側がイエメンを出発できないままで協議は始まっていません。
これについて反政府勢力側は、「イエメンの領空を支配するサウジアラビア主導の連合軍が代表団の身の安全や帰国の保証を認めておらず、出国できない」と主張しています。
一方、すでにスイスに到着している政権側のヤマニ外相は6日、「反政府勢力は、代表団の移動だけでなくけが人の国外への搬送を同時に行いたいと要求している。この2つは別問題だ」と述べ、反政府勢力を批判したうえで、スイスから離れることを検討していることを明らかにしました。
国連は、引き続き双方に対して、和平協議に参加するよう働きかけを続ける方針ですが、協議の開催は不透明な情勢になっています。