http://www.sankei.com/politics/news/180911/plt1809110002-n1.html

安倍晋三首相とプーチン露大統領の10日の会談と共同記者発表の要旨は次の通り。

 【共同経済活動】

 両首脳 海産物養殖や風力発電、観光など5項目を対象とする北方四島での活動実現に向けたロードマップ(行程表)で合意。

 プーチン氏 近隣地域の住民の自由な交流も話し合った。

 首相 現地調査団を10月初めに派遣する。元島民の思いをかなえるための協力も一層進める。

 【日露平和条約交渉】

 首相 平和条約が締結されていない異常な戦後を私と大統領の手で終わらせる。

 プーチン氏 一朝一夕で解決できないことは分かっているが、双方が受け入れ可能な解決策を探る。

 【北朝鮮情勢】

 首相 拉致・核・ミサイル問題を包括的に解決し、国交正常化が実現すれば経済協力も実施しうるとの立場を説明。拉致問題解決への理解と協力を得た。

 プーチン氏 南北対話を支持すると確認した。

 両首脳 北朝鮮に完全な非核化を促すため、国際社会の国連安全保障理事会決議の完全履行が不可欠だとの認識で一致。

 【防衛当局交流など】

 首相 防衛当局間、国境警備当局間の交流は重要だ。10月に河野克俊統合幕僚長が訪露する。

 両首脳 来年6月の大阪での20カ国・地域(G20)首脳会議の際に日露首脳会談を行うことを確認。

(ウラジオストク 小川真由美)