★サギノミクスのインチキ成果★

■ インチキ株価上昇
@円安により割安になった日本の株に外国人投資家の買いが入った。
 2012年12月28日日経平均10395円、85円/ドル。円は第二次安部内閣発足時より40%程度毀損している。
 10395円×0.4=4158円、少なくとも4000円程度の上昇分は円の毀損による株価の上昇。
A円安による家計から企業への所得移転により企業の売り上げが増えた。

《1ドル80円の場合のトヨタの売上と家計の負担》
トヨタの売上          20兆円(80円)
家計のエネルギー・食料費 ▲20兆円(80円)
《1ドル120円の場合のトヨタの売上と家計の負担》
トヨタの売上          30兆円(120円)
家計のエネルギー・食料費 ▲30兆円(120円)
円安によりトヨタの売り上げが10兆増えたとしても、それは家計の負担増が為替市場を通じ移転されたに過ぎない。

B将来の財政破綻による銀行券の大量発行を見越し投資家に買われた。
  アルゼンチンやジンバブエなどにおいても財政破綻時は著しく株価は上昇した。
C日銀のETF買い。

【結論】サギノミクスによる株価上昇は、@円安により国民負担を増加させ、かつ、それを
為替市場を通じて企業の利益へ移転させた。Aドル建てで割安感の出た外国人投資家が
日本株を買った。B日銀によるETF買い。C将来の財政破綻を見越し投資家の買いが入った。
Dデフレ脱却をお題目に企業に値上げを促し、それによって家計の所得を企業へ移転させた。
ことによるものである。企業が強くなったものでは全くなく、国民を苦しめた結果生じたものである。

■ インチキGDP増
吉野家の牛丼価格280円→380円
原価率7割として原価200円、利益80円。付加価値が80円から180円になった(225%増)。
GDPが牛丼一杯あたり225%も増えた。これがサギノミクスによるGDP増の正体。

デフレ脱却をお題目に意図的に企業に値上げを促し、その結果、効用(満足)は変わらないのに物価だけが上がり、
国民を苦しめたことにより達成されたGDP増がサギノミクスのGDP増。

企業利益になるくらいなら、その利益分を消費税増税で税収として徴収し、国民の福祉
(教育や行政の効率化を促す投資)に回したほうがよっぽど良かった。

安部自民は消費税増税の時に散々値上げを促していたが、企業利益のための値上げと
消費税増税による値上げをいっぺんにやったら、物価は急激に上がり消費が落ち込むのは
明らか、結果、個人消費の落ち込みは想定以上になった。あの対応は馬鹿としか言いようがない。
増税しつつ、企業には値上げを促すべきではなかった。

【結論】サギノミクスによるGDP増は国民を豊かにした(財産などを与えた)のではなく、国民を苦しめ、
国民の財産を企業に移転させたことによって生じたものである。これは貯蓄率などからも伺える。