年金だけの話ではないというのが恐ろしいところ。

「基本65歳から年金受給で、60歳からも受給できる」となった時、自治体がそれに合わせるとして「65歳からが高齢者で、65歳未満は高齢者ではない」とした。
で、体験談なんだけど、親が61歳で「老化現象による痴呆」という診断を受けた。
役所や福祉関連に相談したんだけど、「老化現象だけど高齢者ではない」「老化現象だから病気でも障害でもない」と。
つまり「65歳未満の老化現象では、行政も福祉も何もサービスなどを一切利用できない」と。当然施設なども同じ。
俺が仕事を辞めて自宅で介護をすることになって、家庭は滅茶苦茶になって、まぁ書いたら長くなるくらい色々あった末、親は64歳で他界した。

「年金だけの話で70歳」と思ってると大変な目にあうぞ。
「老化現象で痴呆でも寝たきりでも70歳未満は高齢者ではない、だから行政も福祉も助けられない、でも老化現象だから病気でも障害でもない」となりかねん。

「私は親を見捨てるから」と言う人がいるけど、自分だけがその選択をして他人たちは自親の介護をするなんてことはないと思う。
同じように「親を見捨てるから」となった時、あなたの家の前に痴呆の他人親が糞尿を置いていくなんてことだってありえるわけで。
その時に自分のことを棚に上げて「お前子供なら親の介護をしろ」なんて言っても伝わるわけでないし、
当痴呆老人を排除しようとして倒れて打ちどころが悪くて亡くなったなんてなったら、自分が犯罪者になってしまうかもしれんし。

医療の進歩だの何だの言って、老化現象というどうにもならない自然なことを、個々人の差があるものを、
一律に「何歳からが高齢者」とするのは、「何歳からが高齢者」となってしまう状況にするのは恐ろしいことだよ。