大阪府警 警官ら拾得情報悪用、詐取 3容疑者逮捕へ
毎日新聞2018年9月20日 14時05分(最終更新 9月20日 14時52分)
https://mainichi.jp/articles/20180920/k00/00e/040/329000c

 警察署で保管していた拾得物の現金数十万円をだまし取った疑いがあり、大阪府警は20日、府警南署の男性巡査と知人2人から詐欺容疑で事情聴取を始めた。容疑が固まり次第、逮捕する方針。巡査は、拾得物の情報を管理する府警のネットワークシステムを悪用し、知人2人を落とし主に仕立て上げて詐取していたという。被害総額は100万円を超えるとみられる。【三上健太郎】

 捜査関係者によると、巡査は拾得物を管理するシステムを署内のパソコンで閲覧し、拾得された現金の金額や発見状況などの情報を入手。巡査からその情報を聞いた知人らが「自分が落とした」などと警察署に虚偽の申告をし、現金を詐取した疑いが持たれている。
 このシステムは、府内の全65警察署に届けられた紛失・拾得物の情報を一元的に管理。日時や場所、特徴などを入力して、紛失物と一致する拾得物がないか検索できる。平日の日中は署の会計課が対応するが、土日や夜間は当直勤務の署員が対応する。署のロビーなどにも閲覧用のパソコンが置かれており、署員のIDやパスワードを入力して利用するという。
 府警は、巡査が現金をだまし取る目的で不正に情報を閲覧していたとみて、パソコンの使用状況や知人との関係などを調べる。