NHK 2018年9月20日 18時48分 動画
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180920/k10011637621000.html
前線の影響で九州に発達した雨雲がかかっていて、熊本県では20日午後、１時間に100ミリを超える猛烈な雨が降ったとみられます。九州北部を中心に20日夜遅くにかけて非常に激しい雨が降るおそれがあり、気象庁は土砂災害や川の氾濫に警戒するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、九州付近に停滞する前線に南から暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、九州では大気の状態が不安定になっています。
レーダーによる解析では、午後３時半ごろまでの１時間に、熊本県の御船町や西原村、山都町、それに益城町付近でおよそ110ミリから120ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を相次いで発表しました。
また、午後６時までの１時間には宮崎県五ヶ瀬町鞍岡で45ミリ、国土交通省が熊本県山都町に設置した雨量計で42ミリの激しい雨を観測しました。
これまでの雨で熊本県では土砂災害の危険性が非常に高まり「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があるほか、益城町を流れる木山川は氾濫の危険性が非常に高い「氾濫危険水位」を超えています。
九州北部では、大気の不安定な状態が続き、20日夜遅くにかけて局地的に雷を伴って１時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
気象庁は、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に警戒するとともに、落雷や竜巻などの突風に十分注意するよう呼びかけています。
●益城町役場 外が真っ白になるくらいの猛烈な雨
午後３時20分までの１時間におよそ110ミリの猛烈な雨が降ったと見られる益城町の役場によりますと、午後３時ごろには外が真っ白になるくらいの猛烈な雨が降ったということです。
午後３時50分現在、一時よりは雨足は弱まっているということですが、雨はいまも降り続いているということです。
役場には住民からの電話が相次いでいるということで、被害が出ていないかどうか確認を進めているということです。
●床下浸水２件 けが人なし
記録的短時間大雨情報が出た熊本県の益城町と西原村などを管轄する熊本市消防局によりますと、午後４時半までに大雨の影響による通報が２件入っているということです。
このうち、益城町では、車の中に水が入ってきて立往生しているという連絡があったということですが、乗っていた人は自力で車の外に出てけがはなかったということです。
同じ益城町では、住宅の床下が水につかったという通報が１件寄せられたということです。けが人はいないということです。
また、益城町安永の住宅地では、近くを流れる秋津川の支流があふれて一時、道路が大人のひざ下位まで、水に浸かりました。
消防団の男性によりますと、「いったん雨が治まった時にポンプで水を川に戻しましたが 再び雨が強く降って、川の水があふれ出たため、４０分ほどで再び道路が冠水した」と話していました。
地元の人たちによりますと、この地区は、もともと地盤が低かったことに加えて、おととしの熊本地震の影響で地盤が、さらに数十センチ下がったということです。
一方、西原村では午後４時半までに、被害の連絡は入っていないということです。
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