【ニューヨーク時事】安倍晋三首相は23日午後(日本時間24日朝)、政府専用機で米ニューヨーク入りし、トランプ米大統領との夕食会に臨んだ。首相は貿易問題に関し、24日の閣僚級の日米貿易協議(FFR)に向けて「建設的な議論ができた」と記者団に語った。また、北朝鮮の非核化をめぐり緊密に連携していくことを確認した。

夕食会はトランプタワーで二人きりで行われた。この後、首相は記者団に、貿易に関し「日米間だけでなく、さまざまな米国に関わる問題について率直な意見交換をした」と述べた。26日の日米首脳会談では、米側の厳しい要求が予想され、首相は形式張らない場で改めて信頼関係を確認することを狙った。
 トランプ氏は夕食会に先立ち、ツイッターに「われわれは日本を助けるために多くのことをしてきた。(日米)関係をより相互的にしたい」と投稿し、対日赤字是正を首相に求める考えを強調。「きっとうまくいくだろう」とも書き込んだ。

 北朝鮮問題で首相は、拉致被害者の早期帰国を求める家族会のメッセージを伝達。首相は記者団に「次は私自身が金正恩朝鮮労働党委員長と向き合っていく。あらゆるチャンスを逃さない」と述べ、日朝首脳会談への意欲を重ねて示した。
 首相によると、夕食会の場所は当初、トランプタワーの地下レストランが予定されていたが、タワー内のトランプ氏の自宅に変更された。夕食会に先立ち、30分間の個別会談も行われた。
 首相は滞在中、25日に国連総会で一般討論演説を行う。各国首脳とも精力的に会談する予定だ。

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