国連総会に出席するため23日に米ニューヨーク入りした安倍晋三首相は同日夜(日本時間24日午前)、トランプ大統領とトランプタワーで夕食会に参加した。26日に日米首脳会談を控えた前哨戦で、トランプ氏は早くも両国間最大の懸案となる貿易問題で“圧力”攻勢に出た。

 夕食会はトランプ氏が要望。当初は地下のレストランを使う予定だったが、急きょ上層階にあるトランプ氏の住居に変更された。通訳を交えた1対1で、2人が16年11月に初めて対面した応接室で約30分間懇談したのち、居室内のバーで約2時間の食事。終始、トランプ氏のペースで進んだ。

 会食の前、トランプ氏はツイッターで「米国は日本を助けるために多くのことを果たしてきた。もっと互恵的な関係を築きたい」とジャブを入れた。6月の米朝首脳会談から北朝鮮が表立った軍事行動を見せていない点を強調し、いきなり強気な要求を突きつけたとみられる。

 11月の中間選挙へのポイント稼ぎに貿易赤字解消を目指すトランプ氏は、各国との自由貿易協定(FTA)交渉を主張。日本には自動車関税を25%とする大幅引き上げをちらつかせ、米国内への投資増と米農産物の関税引き下げを求めている。日本側はFTAを受け入れる代わりに高関税措置を回避したい考えだが、難航は必至だ。

 北朝鮮問題では、朝鮮半島の非核化へ引き続き日米で緊密に連携することで一致した。日本人拉致問題では、首相が被害者家族からのメッセージをトランプ氏に伝達。会談後は「次は私自身が金氏と向き合っていく」と、日朝首脳会談実現へ強い意欲を示した。

 会食でも話題に上った米中間の貿易摩擦がこの直後、大きく動いた。同日深夜、米国は中国に対し追加関税制裁第3弾を発動。中国もすぐに報復措置を取った。首相は「通商、貿易などの課題で建設的な議論ができた」と会食の成果を強調したが、世界1、2位の経済大国の血で血を洗う貿易戦争に巻き込まれかねない状況。総裁選を終え、ようやく足元を固めつつある首相にとって解決しなければならない難題はまだまだ山積みだ。

https://www.sponichi.co.jp/society/news/2018/09/25/kiji/20180924s00042000326000c.html
2018年09月25日 05:30
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