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ニワカ軍ヲタのワイが分析してみる

ボレイ級は今までのロシアSSBNと同じく、北極海での戦略哨戒にも従事できるよう、設計されている
日本のSSKで採用されている尾部のX舵は敢えて採用されておらず、従来型の十字舵であり、更に日本のSSK
ではセイルに取り付けている潜舵も、艦首に取り付けてあることからも容易に推察できる

X舵は十字舵に比べて機動性能や破損時の冗長性に優れ、最近の潜水艦に採用例が増えている
が、ボレイ級の想定作戦海域は北極海をも含まれており、時には凍りついた北極海の氷をぶち割って浮上の後SLBMを
発射する必要性がある この場合X舵だと浮上時に海面に張った分厚い氷で破損する可能性が大きくなってしまう

氷を割っての浮上の必要性もあり、また戦略原潜で静かに見つからないように海中に潜むのが仕事のSSBNという
事もあって十字舵の採用に繋がっている 艦首の潜舵も同様の理由である 凍りついた北極海で浮上する際、
艦首にある潜舵の場合、艦内に折りたたんで収納可能なのに対して、セイル取り付けの潜舵は垂直に立てて
氷に備えるしかない その場合であっても常に破損のリスクに晒されるのである

無論、艦首に潜舵をつけると上記のメリットもあるが更に急速潜行での運動性もセイル取り付けよりも優れている
というメリットもある

では海自のSSKでは何故セイルに潜舵をとりつけているか、という話になるが、最大の理由は艦首に備え付けて
あるソナーの性能を最大限に発揮できるようにするためである

航行中、潜舵から発生するノイズが、艦首に近ければ近いほどソナーにとって大きな影響を受けてしまうことになる
海中において音でのみ相手を探知して真っ先に攻撃を仕掛けなければならない潜水艦にとって、ソナーは正に
生命線 その最大性能を生かすために海自のSSKはセイルに潜舵を取り付けているのである

ボレイ級はSSBNとしては16発のSLBMを搭載、デルタ4級等に比べてミサイルの小型化なども相まって水中雑音
を出しにくい滑らかな船体形状で構成されている 搭載ミサイルは従来の旧ソ連SLBMと違って固体燃料式の
ミサイルを採用しており、安全性が高まっている これらを踏まえても西側諸国にとっては侮れない新型SSBNである
といえるだろう