建設会社に作業員を無許可で派遣したとして、警視庁は近く、指定暴力団極東会系組長(69)や組員ら6人について、職業安定法違反(労働者供給事業の禁止)の疑いで本格捜査する。東京五輪・パラリンピック関連工事などの影響に伴う建設業の人手不足を背景に、違法派遣が組の重要な資金源になっていたとみて調べる。捜査関係者への取材でわかった。

 捜査関係者によると、組長らは昨年10月〜今年2月ごろ、厚生労働大臣の許可を得ていないのに、JR新小岩駅(東京都葛飾区)の自由通路整備工事を請け負った建設会社などに作業員8人を派遣した疑いが持たれている。

 警視庁は、この組が東京都新宿区の西戸山公園近くのアパートに労働者を住まわせて派遣し、日当から数千円を「ピンハネ」したり、派遣先の建設会社から毎月数万〜数十万円の「みかじめ料」を受け取ったりしていた疑いがあるとみて、全容解明を進める。

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