横浜銀行サイドの思惑は「今のままスルガ銀行を吸収するのではなく、金融庁主導で身ぎれいにしてもらってから来てほしい」というもの。県をまたいだ「広域連携型」となる。

スルガ銀行は9月7日付で常務以上の取締役5人が引責辞任。有國三知男取締役が新社長に就任した。
有國氏は同日の記者会見で、ほかの金融機関との合併や提携に関して「現状では考えていない」と述べた。

しかし、金融界では「岡野氏あってのスルガ銀行。もはや単独では生き残れない」との見方で一致している。

スルガ銀行と同じ静岡県を地盤とする静岡銀行や、顧客基盤の拡大が喫緊の経営課題である、あおぞら銀行の名前も囁かれている。

ちなみに、「バーゼル規制」への対応で系列の地銀株を次々と手放してきた3メガバンクは、スルガ銀行に触手を伸ばす可能性は低い。