関東在住の40代のウイグル族女性は、昨年9月、新疆にいる弟が再教育施設に連行されたと
連絡を受けた。「男たちが弟のもとに来て、『1カ月で帰ってこられる』と言って
連れていった」。1カ月たっても弟は帰ってこず、故郷にいる母親が問い合わせても、
警察は「わからない」と繰り返すばかり。

8カ月がたったころ、警察から「心臓病で亡くなった」と母親に連絡が入った。
「母は泣きながら何度も警察に問い続けたようです。『なぜ連れて行かれたのですか。
何の罪があったのですか』と。しかし、警察は何も答えてくれなかった」と女性は涙を浮かべる。
弟の遺体の引き取りは断られ、死因の再診断も許されなかった。

再教育施設の元収容者男性にインタビューした米紙ワシントン・ポストは、施設内では
中国共産党の思想の暗記教育が施され、暗記できなければ食事や睡眠はおろか座ることも
許されないなどの仕打ちを受けると伝えている。