鳥羽国際ホテル(三重県鳥羽市鳥羽)で、「名ばかり管理職」の社員4人に違法な長時間労働をさせたとして、伊勢労働基準監督署は11日、同ホテル運営会社の伊勢志摩リゾートマネジメント(同県志摩市浜島町)と同社代表取締役の男性(64)を労働基準法違反の疑いで津地検伊勢支部に書類送検した。

 発表によると、同社と代表取締役は今年3月1日から31日までの間、社員4人を「管理監督者」として扱い、労使協定(36協定)を結ばない状態で、月80時間以上の違法な時間外労働をさせていた疑い。最長で100時間超の残業をしていたという。

 同社によると、時間外勤務に関する36協定は労働組合と締結しているが、この4人は「管理監督者」としていたため、対象者ではなかったという。

 ホテルは2015、16年にも月40時間を超える残業を一般従業員にさせ、時間外勤務を40時間に収めるように是正勧告を受けている。16年には管理職の男性が過労が原因とみられる心臓疾患を発症し、労災申請が行われているという。

 同社の広報担当者は「過去の勧告を受け、いろいろ取り組みをしている途中だった。努力が足りなかった」と話している。同社の親会社は三井不動産。

2018年10月12日 10時13分
YOMIURI ONLINE
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