3年前、山形市の自動車販売会社の20代の社員が退職後に自殺したのは、長時間労働などが原因でうつ病になったためだとして、遺族が会社側を相手におよそ1億1000万円の賠償を求める訴えを起こしました。
訴えを起こしたのは、3年前に当時27歳で自殺した山形市の自動車販売会社、「ネッツトヨタ山形」の元男性社員の遺族です。

訴えによりますと、男性は平成22年に入社して営業を担当していましたが、うつ病と診断されて平成24年に退職し、その3年後に自殺しました。
男性は日常的に長時間労働に従事し、うつ病と診断される前の時間外労働は、国が定める「過労死ライン」を超えていたということです。

また、売り上げのノルマを課され、上司から「ごみ」、「くず」と暴言を吐かれたことなどで疲労や心理的な負担が積み重なり、うつ病になって自殺したとしています。
そのうえで、遺族は、会社が安全に配慮する義務を怠ったとして、先月、会社側を相手に1億1100万円余りの賠償を求める訴えを山形地方裁判所に起こしました。

訴えによりますと、山形労働基準監督署は、おととし、男性の自殺を労災と認定したということです。
ネッツトヨタ山形は、NHKの取材に対し、「亡くなられた元社員のご冥福をお祈りします。今後の対応については、顧問の弁護士と相談しながら真摯に対応します」とコメントしています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20181017/6020002136.html