フェラーリなど高級外車の売却益を巡り、約20の法人と個人が東京国税局や関東信越国税局などから相次いで所得隠しや申告漏れを指摘されていたことが、関係者の話でわかった。

 所得隠しは2017年までの数年間で計約8億円。申告漏れだけを指摘されたケースも含めると総額は25億円を超える。背景には、富裕層の納税意識の低さが浮かび上がる。

 関係者によると、所得隠しや申告漏れを指摘された法人は、社有車を転売した東京都武蔵野市の化粧品販売会社のほか、中野区や川崎市の自動車販売会社など約10社。個人は目黒区の自動車輸出入会社の元社長や港区の歯科医、茨城県の呉服店社長など十数人に上る。

 こうした法人や個人は17年までの数年間に、大田区や千葉県の車輸出入会社などにフェラーリやポルシェなどの高級外車を転売。それぞれ数百万円〜1億数千万円の売却益を得たが、申告していなかった。

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