【蘇澳(すおう)=田中靖人】台湾北東部・宜蘭(ぎらん)県蘇澳で21日に起きた特急列車の脱線事故で、台湾当局は22日、事故原因は「速度超過」だとの見方を示した。列車は日本製だが、故障の可能性は低いという。当局は運転士が速度超過を自動で防止する装置を切っていた可能性も含めて調査している。

 事故車両を検証した宜蘭地方検察署の検察官が22日夜、報道陣に説明した。行政院(内閣に相当)の「事故調査グループ」も同様の見解を示した。

 事故をめぐり、台湾鉄道(台鉄)を運行する交通部(国土交通省)の台湾鉄路管理局は21日夜、運転士から事故直前に動力異常の通報があったとしていた。だが、検察官は「故障の可能性は低い」と指摘。列車は事故当時時速80キロ以上で「100キロ以上の可能性も排除できない」とした。現場カーブの速度制限は時速75キロという。宜蘭地検は22日深夜、業務上過失致死容疑で運転士の身柄拘束を裁判所に請求した。

 速度超過の原因について、鉄路管理局の局長は22日、台湾メディアの取材に、運転士が「自動列車防護装置」(ATP)を切っていたと証言したが、その後否定した。検察官も「専門家の分析が必要だ」と述べるにとどめた。

 事故後、現場では徹夜で復旧作業が続けられ、台鉄の東部路線は22日早朝から事故のあった線路を除く単線での運行を再開した。

 車両は日本車両製造(本社・名古屋市)が製造した。カーブ時の減速を抑えつつ乗り心地を維持する「空気バネ式」の装置を搭載しているのが特徴で、国内外の特急列車で多く使われているが、同様の事故が起きたことはないという。同社は「車両側で考えられる原因は分からない」としている。

2018.10.23 00:53
産経ニュース
https://www.sankei.com/world/news/181022/wor1810220017-n1.html

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