「死んだほうがましですか?」

巨額の借金で縛られ、居住場所や行動を管理・監視され、昼夜を問わず呼び出され、暴言・暴力を浴びせられる。

「金を払え」「考え方と態度を変えろ」......。

LINEやフェイスブックのチャットで毎日のように責められる。そんな毎日が続いた中、2018年2月24日の深夜、Aさんは「私は死んだほうがましですか?」という趣旨のメッセージを送った。

これに社長が激昂した。2月25日午前1時ごろ、従業員が寝泊まりしていた事務所にやってきて、Aさんが使っていたPCモニターや事務所の扉などを殴ったり蹴ったりして破壊した。

大下さんら2人を横目に、社長はAさんに対して2時間ほど激怒しつづけた。

「死んだほうがましという発言で(自分は)傷ついた」

「どうやって責任を取るんだ」

「ここから飛び降りるのか」

そう社長が迫ると、Aさんは覚悟を決めた様子で「はい」と答えたという。


大下さんら2人は「死んではダメだ」と止めたが、社長は「(死んだら)ゴミが増えるだけだ」「借金を全部返してからやれ」などと突き放す暴言を繰り返した。