日経

制御「切」伝達機能働かず 日本車両、台湾脱線事故の車両
2018年11月1日 19:04

18人が死亡した台湾の特急列車脱線事故で、車両を供給した日本車両製造は1日、速度を抑える「列車自動制御保護システム」(ATP)が「切」の状態を指令に知らせる機能が作動していなかったと発表した。図面で確認したところ、情報を伝える配線が未接続のまま出荷されていた。

台湾当局などによると、事故は列車の速度超過が原因とみられ、運転士は事故前に無線で指令にATPを切ったと報告していた。そのため、日本車両製造は「通知機能が働かなかったことと、事故とに因果関係はなく、制御機能自体にも問題はない」としている。ただ、「設計担当者の確認不足だった」とし、再発防止に努めるとした。

台湾鉄路管理局(台鉄)から配線に関する問い合わせがあり、設計図の確認や担当者への聞き取りで判明した。

日本車両製造は2013年1月から16年2月にかけて、台鉄に事故車両と同じものを計152両19編成を納入。ATPは1編成につき両側の先頭車両に付いており、その全てに同じ配線ミスがあるという。台鉄から要請があれば、修理するとしている。〔共同〕

別ソース
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO3724598001112018CN8000