暴行や痴漢で逮捕者続出。目に余るバカ騒ぎとなった今年のハロウィーンに、地元の商店街は我慢の限界のようだ。

騒動の現場となった渋谷センター街。ここの加盟店によって構成される「渋谷センター商店街振興組合」の小野寿幸理事長(77)を1日、店に訪ねると、ドスのきいた声でゆっくりと話し始めた。

「残念無念、怒り心頭としか言いようがない。秩序なく騒ぎまくる。あれはもう変態仮装行列だよ。
区長も節度とモラルを持つよう呼びかけていますが、モラルのないヤツにモラルを持てと言っても通じないよ。
軽トラックをひっくり返してその上にのぼる。ここまできたらもう暴動だよ」

最初は家族連れが買い物を楽しむようなほほ笑ましい様子だったという渋谷のハロウィーン。
なぜここまで騒ぎが大きくなったのか。

「僕が思うのは、ハロウィーンで騒いでいる人も一人一人の顔を見ると普通の人なんです。
これは私の想像ですが、会社とか学校とか組織の中で抑圧されてたまったストレスを渋谷のハロウィーンで発散しているのかもしれない。
日本の将来をこんな若者が担っていくのかと思うと心配ですね」

■売り上げは3分の1に

ハロウィーンで客が増え、それなりの経済効果もあるのでは――。そう尋ねると、小野理事長は呆れた顔をして、こう答えた。

「ハロウィーンでお客さんが増えると勘違いしている人もいますけど、買い物とか食事に来る連中じゃないんです。
それどころか普段いらっしゃるお客さんは離れていって、センター街のみなさんが言うには先週の土曜日から5日間、売り上げは3分の1に落ちています」

メディアが過剰に渋谷のハロウィーンを取り上げることも過熱化の一因という声もある。

「メディアも昨年まではハロウィーンで渋谷が盛り上がっているという伝え方だったけれど、今回暴動騒ぎになったら一転して『おかしい』という論調。調子がいいなと思いますね」

最後に、来年以降のハロウィーンはどのようにするのか聞いた。

「渋谷区役所や渋谷警察署、近隣の商店街とも協力し、イベントにして参加の有料化やルールの厳格化を考えています。
それでも騒ぎになるようならハロウィーンは禁止せざるを得ないでしょう」

渋谷の商店街を怒らせた代償は大きい。

http://news.livedoor.com/article/detail/15537585/
2018年11月2日 15時35分 日刊ゲンダイDIGITAL