スルガ銀行 前会長ら旧経営陣を提訴へ
2018年11月8日 4時22分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181108/k10011702591000.html

シェアハウス向けなどの不正な融資が明らかになったスルガ銀行は、関連する損失によって、ことし9月までの中間決算が最終赤字に転落する見通しになり、問題の責任を問うため創業家出身の前会長ら旧経営陣に対し、損害賠償を求める方針を固めました。
静岡県のスルガ銀行は、投資用不動産向けの融資で書類の改ざんなどの組織的な不正が明らかになり、先月、金融庁から業務の一部停止命令を受けました。

関係者によりますと、この問題でスルガ銀行は、ことし9月までの中間決算で一連の融資が焦げ付いた場合に備える引当金を大幅に積み増すことにし、最終的な損益が120億円の黒字というこれまでの予想から、一転して赤字に転落する見通しになりました。
赤字の額は、数百億円規模に上る可能性があるということです。

そのうえで不正の拡大を防げず、銀行に多額の損失を与えたとして、創業家出身の岡野光喜前会長ら旧経営陣に対し、損害賠償を求める訴えを起こす方針を固めました。

スルガ銀行としては、問題の融資をめぐる損失を一気に計上し、旧経営陣の責任も問うことで、今後は信頼の回復や抜本的な経営の立て直しに向けた姿勢を示すものと見られます。