https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181108-00050020-yom-soci

地球温暖化の影響がなければ、今年7月のような猛暑が発生する可能性はほぼなかったとする
想定実験の結果を、気象庁気象研究所の今田由紀子主任研究官がまとめた。

今年7月は、23日に埼玉県熊谷市で国内の観測史上最高となる41・1度を記録。
14〜26日には35度以上の猛暑日が全国100以上の観測地点で続くなど、記録的な猛暑となり、
気象庁の専門家会議は「長期的な地球温暖化が影響している」との見解を示していた。

今田主任研究官は、温暖化が今回の猛暑に及ぼした影響を分析するため、二酸化炭素(CO2)濃度や
海面水温などの条件を、現在の観測値に基づく場合と、温暖化の影響がない産業革命前の場合に分け、
スーパーコンピューターによる想定実験をそれぞれ100パターンずつ実施。日本列島の大気の状態を示す
上空約1500メートルの平均気温がどうなるかを計算した。

その結果、日本上空の気温が今年7月と同等か、それ以上になる確率は、現在の観測値に基づく場合は
19・9%だったが、温暖化がない場合は、0・00003(10万分の3)%と、ほぼゼロだった。