働く人たちの景気実感 現状は改善も先行きに懸念
2018年11月8日 15時53分
NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181108/k10011703291000.html

働く人たちに景気の実感をたずねる先月の景気ウォッチャー調査は、景気の現状を示す指数が改善しましたが、先行きについては、来年の消費税率引き上げや米中の貿易摩擦の行方を懸念する意見が相次ぎました。

内閣府はスーパーの店員やタクシーの運転手など、働く人たち2000人余りに景気の実感を尋ねて指数化し、景気ウォッチャー調査として公表しています。

先月の調査では、景気の現状を示す指数が49.5となり、前の月と比べて0.9ポイント改善しました。これは近畿地方のホテルの従業員から「台風による関西空港の被害などで大きく減った来客数が、ようやく戻ってきた」とか、百貨店の店員から「気温が下がったため、コートなどがよく売れている」といったコメントが寄せられたためです。

一方、先行きについては、スーパーの従業員から「来年の消費税率引き上げやガソリン・灯油価格の高止まりで、節約志向が強まるのではないか」という指摘があったほか、企業担当者からは「アメリカと中国の貿易摩擦など、国際情勢の不透明感が増している」という懸念が寄せられ、景気の先行きを示す指数は50.6と、前の月より0.7ポイント悪化しました。