暗黙のルールを可視化
   
こうしたことを考えた理由について、しんさんは、「毎日乗車するなかで、人の流れの暗黙のルールみたいなものを感じていたので可視化してみました。
『周りをよく見て行動しよう』と伝えることで、電車内で困惑したりイライラしたりする人を減らしたいというのが目的です」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181108/K10011703811_1811081958_1811082015_01_09.jpg

しんさんは、英語版も掲載しています。「外国の方が、流れが理解できずに出入り口付近で動かないのをよく見るので、いったん降りる、
流れに身をまかせるということを知ってもらおうと思い英語にしました」(しんさん)

ちなみに狛犬ゾーンは、外国人向けに神社にある狛犬の意味から解説。そして「とても人気がある場所だが、言うまでもなく、
その場所をゲットする競争率は非常に高い」としています。

社会のルールとして共有を

2020年の東京オリンピック・パラリンピックの期間中には、延べ約1000万人が日本を訪れると見込まれ、期間中、都内の電車は競技場に向かう路線を中心に、
大きな混雑が発生すると予想されています。

電車の乗り方の暗黙のルールどころか、混雑する電車自体に乗り慣れていない人たちが大勢やってくるのです。こうしたことを考えるとしんさんが訴えるように
暗黙のルールを社会のルールと位置づけ共有することで、「混雑」が「混乱」に陥らないようにする知恵と工夫が求められていると感じました。