2018年、NANDフラッシュメモリ市場は年間を通して供給過剰状態が継続したままとなる模様だ。TrendForceのDRAMeXchange部門によると、NANDの10月における契約価格は、SSDやeMMC/UFSも下落したが、それ以上にチップ/ウェハの下落が大きくなったという。

ノートブックやスマートフォンメーカーはすでに十分な在庫を抱えているほか、中国と米国の貿易戦争の混迷、そしてIntelのCPUが不足するという事体が、NANDの供給面での状況を悪化させる要因となっている。

特にSLC NANDは米中の貿易戦争のあおりを受ける形で在庫の積み増しが進み、結果として第4四半期の契約価格は10〜15%下落する見通しとなっている。

また、TLC NANDウェハの契約価格も10月に13〜17%ほど下落しており、それ引きずられる形で2D MLCも4〜10%ほどの価格を下落する状態となっている。

TrendForceでは、11月以降もNANDの在庫は増える一方との見通しを示しているほか、2019年上半期もNAND搭載アプリの需要見通しが相対的にマイナスとなったため、さらに価格低下が加速する可能性が高いとしている。

https://news.mynavi.jp/article/20181109-721074/