独フォルクスワーゲン(VW)の日本法人、VWグループジャパン(愛知県豊橋市)は5日、排ガスや燃費の抜き取り検査で不適切な事例が83件見つかったと発表した。走行速度や試験室の湿度が条件を満たさず、測定に失敗したにもかかわらず、有効として処理した。9月の時点では不正はないと説明していたが、追加調査で把握したという。

 ドイツと南アフリカの計2工場で、2013年式〜18年式の日本向け車両を対象に実施した全1113件の抜き取り検査の結果を精査。その結果、小型車「ポロ」や主力車「ゴルフ」など、計14モデルで不適切な事例が見つかった。

 VWジャパンのティル・シェア社長は東京都内で記者会見し、「心よりおわび申し上げる」と陳謝。一方で、不適切処理は測定データを入力する際の人的ミスが原因とし、「改ざんや意図的な見過ごしではない」と説明した。現時点でリコール(回収・無償修理)の予定はない。

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乗りものニュース
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