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中国人40人以上不明 別人物のカード情報悪用か 北海道
2018年12月7日 19時39分

北海道で中国人11人が不法残留などの疑いで逮捕され40人以上が行方不明になっている事件で、建設現場の元請け会社にコピーが提出された在留カードについて、実在する別の人物のカードの情報が悪用された疑いのあることがNHKの取材でわかりました。

先月、北海道知内町の太陽光発電施設の建設現場に派遣されて働いていた中国人11人が不法残留などの疑いで逮捕され、ほかに46人が行方不明になっている事件では、全員分の在留カードのコピーが元請け会社に提出されていましたが、NHKは関係者への取材で、コピーの画像の一部を入手しました。

このうち、逮捕された62歳の男のものとみられる在留カードの情報について、入国管理局のサイトにある照会システムで調べたところ、実在する別の人物の有効な情報と一致しました。

また、カードには在留資格として永住者、就労制限なしと記載されていますが、警察によりますと、男は実際には就労資格のない短期滞在ビザで入国していたということです。

警察は実在する別の人物のカードの情報が悪用された疑いがあるとみて、詳しく調べています。

中国人を派遣した会社は

中国人を派遣した千葉県内の電気工事会社の社員によりますと、ことしの7月下旬に大阪の業者から、北海道の現場に多くの労働者を派遣してほしいと依頼があったということです。

このため、知り合いの別の業者に話を持ちかけたところ、この業者が中国人を手配して人数分の在留カードのコピーをファックスで送ってきたため、名簿を作成して大阪の業者に送ったということです。

この社員は、派遣した中国人と顔を合わせたことはなかったとしたうえで、「コピーには『就労制限なし』などと書かれていたし、有効期限も確認していたので、在留カードはすべて本物だと思っていた。こんな事態になってしまい驚いている」と話していました。