2018.12.29 ※ 韓ネタ
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文大統領(AP)

 韓国海軍の駆逐艦が、海上自衛隊のP1哨戒機に、攻撃寸前の火器管制用レーダーを照射した問題は、米トランプ政権が水面下で進める「米韓同盟消滅」の決定打となるのか。北朝鮮への制裁緩和を訴える文在寅(ムン・ジェイン)政権に対し、日米共同の金融制裁という報復措置がありうると専門家は指摘。米政府関係者は「われわれが離れるとき、韓国は焦土化する」と不気味な予告をしている。

 レーダー照射について「韓国では、日本とのもめ事を起こす文政権に対する批判がある一方、『日本の哨戒機を撃墜すべきだった』と、日本との対決を求める声もある」。長年の韓国ウォッチャーとして知られ、『米韓同盟消滅』(新潮新書)などの著書がある元日本経済新聞編集委員の鈴置高史(すずおき・たかぶみ)氏はこう解説する。

 「もともと韓国軍が『親日』だったことはない。『日本撃滅』のスローガンがかかっている海軍基地もあると聞く。北朝鮮との緊張が緩和する中、韓国海軍が日本海に目を向けるのは当然だろう」というのだ。

 ハリス駐韓米大使は11月、韓国誌『月刊朝鮮』で「米韓同盟は確固として維持されているが、当然視してはいけない」と異例の警告を発した。レーダー照射問題は、米政権側に募った韓国に対する不信感を一段と際立たせることになる。

 文大統領は、9月に米国、10月中旬に欧州を歴訪し、一貫して対北制裁の緩和を呼びかけるなど、「親北」姿勢を強めてきた。これを受けて米政府関係者のヒアリングを受けた鈴置氏は「米政府関係者は『なぜ韓国はわれわれをいらつかせるのか』と聞いてきた」と振り返る。

 「特に米国を怒らせたのは、欧州に制裁緩和を持ちかけ、米国を孤立させようとしたことだ。当然、欧州各国も応じるわけはなく、『韓国は何を考えているのか』と驚いた。世界中の専門家が韓国をけげんな目で見るようになっている」

 鈴置氏以外の日本人の専門家と情報交換した米政府関係者から、「われわれが韓国を離れるときは、このままでは離れない。焦土化する」といった発言があったという。

 「経済面でボロボロにするということだろう。韓国が北朝鮮の別動隊だということを世界中の人が見抜いており、韓国も北に連座する形で制裁対象になってもおかしくないという見方が強まっている」という鈴置氏。文大統領は南北統一という野心を隠しておらず、「南北共同の核保有は、米国以上に日本に脅威となる。日米共同の制裁もあり得る」というのだ。

 ここにきてレーダー照射問題が浮上。日本が韓国に「制裁」に出るとの見方もある。その場合、「韓国に報復するならまずは経済、なかでも金融に即効性がある。米国も韓国への『お仕置き』のタイミングを見計らっている」(鈴置氏)。

 米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを進めることで、韓国から資本が流出する懸念が一段と強まっている。景気や雇用が低迷するなかで、韓国銀行(中央銀行)は11月末、政策金利を引き上げたが、米国も今月、追加利上げした。米国に追随して利上げを進めると、韓国が抱える家計負債などの問題が再燃する恐れもある。

 韓国に対する金融制裁について鈴置氏は、「米国系の銀行が韓国から資金を引き揚げるという情報をマーケットに流す、日本が半導体製造装置を売らない、日米の銀行が一緒に、韓国がドル調達をできないようにするなど手口はいくらでもある。韓国国債の格付けが下がるようなことがあれば、市場は資本逃避(キャピタルフライト)に直面するとみるだろう」と話す。

 「ロックオン」されているのは韓国の方かもしれない。