東京医科大(東京都)の不正入試問題で、同大は29日、第三者委員会がまとめた最終調査報告書を公表した。新たに、2013年から16年の4年間の入試で女子や多浪の男子を不利に扱う得点操作で計109人が不正に不合格にされた可能性があると指摘。また、推薦入試で特定の受験生に対して事前に問題が漏えいしていた疑いのあることも明らかになった。

 東京医大はこれまで、今年と昨年の医学部入試で、不正な得点操作がなければ合格ラインに達していた受験生は計101人に達すると発表していた。

 最終報告書によると、時期をさかのぼって13〜16年の入試を調査したところ、不正な得点操作で不合格になっていた可能性のある受験生は女子が66人、男子が43人に上っていた。

 第三者委はまた、予備校で「試験問題が手に入った」と話していた受験生がいたとの情報を入手。受験生の成績を確認すると、推薦入試の小論文で全受験生のトップだった。大学関係者がヒアリングに漏えいを否定しており、第三者委は「問題指摘にとどめ、判断は留保する」とした。

 大学関係者へのヒアリングでは、有利な得点操作を経て入学した学生側に通常以上の寄付金が求められていた疑惑も浮上。報告書は「何らかの関連性があった可能性がある」と指摘した。

 同委は報告書で、大学側に合否の再判定を求め、補償の請求に対応するように促している。

毎日新聞 12/29(土) 20:42
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