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自動車総連 ことしの春闘でベア要求額を掲げず
2019年1月10日 18時00分春闘

自動車メーカーなどの労働組合で作る「自動車総連」は、ことしの春闘でベア=ベースアップの要求額を掲げない方針を正式に決めました。基本給を引き上げるベアは、賃上げの成果を計る重要な指標となってきたもので、春闘の交渉にどのような影響が出るのか注目されます。

自動車総連は、10日横浜市で開いた中央委員会でことしの春闘の方針を決め、基本給を引き上げるベア=ベースアップについては、要求額を掲げないことになりました。
ベアに代わってことしの春闘では、若手の技能職の場合で月額22万円などと、目指すべき賃金の水準を掲げ、交渉を進めることを決めました。

これについて自動車総連では、特に中小メーカーはベアを獲得できた場合でも、全体の賃金が十分に改善されず、大手との賃金の格差が広がってしまう課題があり、傘下の労働組合が個別の事情に合わせて賃金全体の引き上げを目指すことができるようにしたと説明しています。

中央委員会の中で、自動車総連の高倉明会長は、「それぞれの目指すべき賃金水準を実現し、自動車総連が一体となって着実に成果に結び付けたい」と述べました。

ことしの春闘では、連合がベア相当分として2%程度の賃上げ要求を決めていますが、自動車総連がベアの要求額を掲げないことで交渉全体にどのような影響が出るのか注目されます。