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僧衣での運転に反則切符 「納得できない」支払い拒否 福井
2019年1月10日 20時29分

福井市で、仏教の衣装を着て車を運転していた僧侶が、「運転に支障がある衣服だ」として、警察に交通反則切符を切られ、この僧侶が、納得できないとして反則金の支払いを拒否していることが分かりました。男性が所属する宗派も警察の対応に反発していて、波紋が広がっています。

去年9月、福井市で、40代の男性僧侶が、法要に向かうため僧衣と呼ばれる仏教の衣装を着て軽乗用車を運転していた際、警察官に停止を求められ、県の道路交通法施行細則にある「運転に支障がある衣服だ」として交通反則切符を切られました。

警察は、僧衣が一律に違反なのではないとしていて、両袖の丈が30センチほどあり、レバーなどに引っ掛かるおそれがあったこと、僧衣の内側の着物のすそ幅も狭く、両足の太ももなどが密着してブレーキを的確に操作できない可能性があったことなど、安全運転に支障がないよう着方を変えていなかったのが問題だと判断したということです。

一方、僧侶は、納得できないとして反則金6000円の支払いを拒否し、僧侶が所属する浄土真宗本願寺派の本山、西本願寺も警察の対応に反発するなど、波紋が広がっています。

西本願寺は「法令の順守が大切なことは認識しているが、僧侶の服装を理由に反則処理をされたことは受け入れがたい。宗派全体に及ぶ大きな問題として慎重に検討したい」と話しています。

僧衣でも動ける 動画がネットで話題に

福井県で僧衣を着て車を運転した僧侶が警察官から交通反則切符を交付されたことを受けて、香川県内の寺の住職が僧衣を着ても運転に支障がないことを示すためとして、僧衣を着たまま軽やかに縄跳びをする動画をインターネット上に投稿し、話題になっています。

ツイッターに動画を投稿したのは香川県丸亀市の真宗興正派善照寺の住職、三原貴嗣さんです。

動画では、「これだけできるんだから、運転ぐらい困ることはないよね」というつぶやきとともに、僧衣にせったという姿で軽快に縄跳びをしながらお手玉のような袋を足だけで操る姿が紹介されています。

また、弟で副住職の俊亮さんもツイッターに、僧衣をまとってジャグリングをする動画を投稿し、いずれも10日午後1時までに100万回以上再生されています。

三原住職は、運転する際の服装に関して具体的な規定がないまま、現場の警察官の判断で反則切符を交付することは問題だとしていて、「一般の人も福井の僧侶と同じように、個人の警察官の判断で取り締まりを受ける可能性がある。ある程度、科学的根拠をもって反則の基準を設けるべきでこれでいいのかと訴えたかった」と話しています。
(リンク先に続きあり)

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