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ブレグジット審議再開で与党から造反相次ぐ メイ首相窮地か
2019年01月10日

イギリスの下院で9日、テリーザ・メイ首相が欧州連合(EU)とまとめた離脱協定をめぐる審議が再開された。

下院では元法務長官のドミニク・グリーヴ議員(保守党)が、下院が離脱協定を否決した場合の代替案の提出期限について、修正案を提出した。政府は反対したが、保守党議員17人が造反し、308対297の賛成多数で可決された。

下院では15日に離脱協定の採決が行われる予定で、9日は5日間にわたる審議の初日。15日に協定が否決された場合、政府は代替案を21日以内に提出するというのが、これまでの見通しだった。

しかし、グリーヴ議員は、代替案の提出期限を議会開催日で3日以内とする修正案を提出。これが可決されたため、離脱協定否決の際に政府は今月21日までに代替案を提出しなくてはならなくなった。離脱協定否決の場合、2度目の国民投票などの代替案が提示される可能性も出てきた。

首相官邸は、メイ首相の協定は国益を約束するものだと強調した一方、下院で否決された場合、政府は「即時に対応する」としている。

今回造反したジャスティーン・グリーニング議員、サム・ギマー議員、ジョー・ジョンソン議員などは、2度目の国民投票で再度、離脱の是非を問うべきだとしている。

下院では前日の8日にも、合意なしブレグジット(イギリスのEU離脱)の場合に税制への政府権限を制限する超党派の修正案を可決。メイ首相は24時間で2回、与党からの造反に遭い、下院からノーを突きつけられた格好だ。
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