2016年10月、神戸市垂水区の中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺し、いじめを証言した同級生らのメモが隠蔽(いんぺい)された問題で、同市教育委員会が、隠蔽を指示したとされる首席指導主事ら幹部職員6人を懲戒処分にする方向で検討していることが10日、関係者への取材で分かった。首席指導主事は停職相当で、他の幹部はそれ以下の減給や戒告処分相当とみられる。
 メモ隠蔽について市教委が昨年6月に公表した弁護士調査の結果では、隠蔽行為は首席指導主事が中学の前校長に指示したもので、組織的な関与を否定しており、今回の処分も同様の判断に基づく見通し。だが、不適切な事務処理を見逃し、その後も対応を放置したとして、他の幹部の責任も認定する形になる。

 メモは、女子生徒が受けていた嫌がらせや生徒間トラブルについて、自殺から5日後、同級生ら生徒6人が教職員らに話した内容をまとめたもの。遺族側は、17年2月にその内容の情報提供を求めて質問書を送ったが、首席指導主事は「記録として残していない」と回答するよう前校長に指示した。同年8月にメモの存在を伝えられた他の幹部も事実上、放置していた。

 市教委は、11日の臨時教育委員会で正式に決まれば、処分を公表する方針。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201901/sp/0011970091.shtml