ゴーン前会長 クルーザー「社長号」も私的流用から?

ゴーン前会長は11日、約13億円をサウジアラビアの実業家、ハリド・ジュファリ氏へ
私的に送金したとして起訴されたが、他にも私的流用疑惑がある。

 関係者によると、前会長の指示で日産の子会社「中東日産会社」からオマーンの販売代理店に約35億円、
レバノンの販売代理店に約17億円の資金が流れたとされる。代理店の経営者はいずれも前会長の知人。
原資はジュファリ氏への送金と同様、最高経営責任者(CEO)だった前会長が自由に扱えた「CEO予備費」だったという。

 さらに、オマーンの代理店側からはペーパーカンパニー経由で、ゴーン前会長の妻のペーパーカンパニーに
約1220万ユーロ(約15億円)が流れていた疑いがあるという。この妻の会社は「社長号」という
愛称が付いたクルーザーを購入。前会長が使っていた可能性があるとされる。

 ゴーン前会長の指示で架空の送金名目を考えていたのが、前会長の側近だった外国人の元執行役員とみられる。
元役員は現在、仏自動車大手ルノーの役員を務めている。

 前会長はこれらの送金について「不正な支出は一切ない」と否定している。
送金の舞台は海外で複数のペーパーカンパニーを経由しているケースもあり、
特捜部も国内捜査では全容を把握しきれていない模様だ。海外に求めた捜査共助の回答を待っている状況で、
ある検察幹部は「どんな証拠が集まるかは未知数だ」と話している。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190111-00000099-mai-soci