メキシコ国境壁で米国泥沼化 トランプ氏、国家非常事態宣言も


 トランプ米大統領は10日、南部テキサス州南端マッカレンの国境警備事務所などを
視察し、メキシコ国境の壁建設の必要性を改めて訴えた。
建設に反対する野党・民主党との協議が決裂した場合、議会承認なしで
予算執行を可能にする「国家非常事態宣言」に踏み切る可能性にも
繰り返し言及した。

 壁建設費が含まれていないことを理由に、トランプ氏が連邦政府の
暫定予算案への署名を拒否したことで始まった政府機関の一部閉鎖は
10日で20日目を迎え、過去最長の21日間突破は確実な情勢だ。

 トランプ氏は10日、政府機関閉鎖に対応するため、スイスで22〜25日に
開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)への出席を取りやめると
発表した。民主党との対立の長期化を視野に入れている可能性がある。

 政府機関閉鎖で、職員約80万人が自宅待機や無給勤務を強いられ、
政府関連事業者などにも影響が出始めている。10日には首都ワシントンや
南部ケンタッキー州など各地で、閉鎖に抗議するデモや行進があり、
政府職員や市民らが「職員を人質に取るな。政府を再開しろ」と声を上げた。

(以下>>2以降につずく)

毎日新聞(【ワシントン高本耕太】2019年1月11日 18時22分、最終更新 1月11日 18時23分)
https://mainichi.jp/articles/20190111/k00/00m/030/157000c