性的被害を受けたというウソの証言で約6年も身柄拘束 人が人を裁く刑事裁判の怖さ
前田恒彦 | 元特捜部主任検事

https://news.yahoo.co.jp/byline/maedatsunehiko/20190108-00110224/

 8日、大阪地裁で注目すべき判決がある。性的被害を訴えた女性らの虚偽証言に基づいて約6年も身柄を拘束され、再審で無罪となった男性が、警察や検察のみならず、有罪とした裁判所の責任をも追及している国賠訴訟だ。

【再審無罪までの経緯】

 65歳だった男性は、自宅の集合住宅で、同居していた養女に対し、11歳だった2004年と14歳だった2008年の2度にわたって無理やり性的関係をもち、胸をつかむなどしたとして2008年に逮捕され、大阪地検に起訴された。