移住相談4万件超え 10年で11倍 18年、ふるさと回帰支援センター

 地方への移住情報を提供するふるさと回帰支援センター(東京都千代田区)への2018年の移住相談件数が過去最高の4万件を超えた。面談やセミナーに訪れた相談が2万9849件で、電話相談と合わせると4万1518件。17年から8000件以上増え、10年間で約11倍と、移住への関心が年々高まっている。

 同センターには全国39道府県と静岡市が専属相談員を常駐させている。長野県宮田村や北海道上士幌町など6県25市町村が展示パネルの資料コーナーを設置している。

 セミナー開催数は年間530件(17年485件)と過去最高となった。農林業に特化したセミナーや関係人口につなげる交流会などが目立つ。セミナーの開催など、相談体制の充実が件数の増加につながった。

 同センターによると、相談件数の増加とともに、移住する人も増えているという。嵩和雄副事務局長は「20、30代の若者の相談が過半数で、土・日曜日のセミナーや就職相談を行ったことで、特に20代のUターン希望者の掘り起こしにつながった。田舎暮らしへのハードルが低くなった」と分析。「最近は地方都市へのニーズが高い。まず地方都市へ移住してから農山村に行くといった、2段階移住の取り組みも目立つ」と説明する。

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