第四次尾瀬総合学術調査で昨年七月、尾瀬の来訪者に尾瀬保全協力金の創設について尋ねたところ、回答した三百五人のうち、93・1%に当たる二百八十四人が賛成と答えた。反対は十三人(4・3%)、無回答は八人(2・6%)だった。

協力できる金額の平均は千九十九円で、最高額は一万円、最少額は百円だった。調査は東京大大学院農学生命科学研究科の山本清龍准教授が昨年七月七、八の両日に実施した。尾瀬沼などで郵送回収式の調査票を配り、三百五人が答えた。十一日に東京都内で開かれた尾瀬保護財団の学術調査報告会で発表された。

山本准教授は尾瀬国立公園で植物の食害が深刻化しているシカ対策についても尋ねた。支持する対策の回答(複数回答)は【グラフ】の通り。大面積の侵入防止柵が最多の百五十四人で、「ある程度の影響は許容する」は五十五人だった。山本准教授は「尾瀬の利用者からは積極的なシカ対策が支持されている」とした。

群馬県立自然史博物館の大森威宏主幹は尾瀬沼の県内側で植物のショウブとミスジナガハグサが新たに確認されたと報告した。

総合学術調査は二〇一九年度まで三年かけて実施する。

福島民報 2019/01/12 10:12
http://www.minpo.jp/news/detail/2019011259193

※注:文中【グラフ】画像はソースサイトをご参照ください。