末吉さんによると、「ライブハウス」は管理楽曲ごとではなく、月額が決まった「包括使用料」として
著作権料をJASRACに支払っている。その際、JASRACは実際に演奏された曲を把握することなく、
一部の「モニター店」での演奏実績を基にしたサンプリング調査によって作曲家などへの分配を決めているため、
実際に演奏された曲を作った作詞・作曲者には「正しく分配されていない」と訴えた。

実際、自身も爆風スランプと別のバンドで2000年からの10年間に全国のライブハウスで計204回のライブを開き、
自ら作曲した曲を演奏したものの、それに対する分配が「1円も入っていなかった」と強調。
「じゃあ、(分配する金額を算出するための)サンプリング店はどこにあるのかと(JASRACに)聞いたら、それは言えないと」
と話し、全国で名だたるライブハウスの何百本かのライブを集計したが、その中にモニター店は一つもなかったと説明した。

さらに、ライブハウスでJASRACの管理楽曲を使ったライブを開く場合、曲の許諾申請は店の経営者ができても演奏者はできず、
それらの実態が「著作権管理事業法」に違反していると訴えた。