>>357
いや、同じだよ。
現在の電子戦機材は複数のサブシステムの集合でできていて、アンテナ、電力系、電子回路系、情報処理系などは相互依存しないようにインターフェースを民生規格に準拠させている。
そうすることでハードウェアやソフトウェアの能力向上、修正に柔軟に対応できるようになっている。
昔風に書くと、ここ数十年の電子装備品の機能の劇的な向上は、弱電系と強電系の分離にあるといっていい。
つまり強電系は周波数帯域、雑音、ノイズフィギュア、ダイナミックレンジ、応答のリニアリティ、サンプリングレート、
チャンネル数なんかの「純粋に電気工学的」諸特性の向上にのみ特化していて、出てくるデータは単なるデータグラムで包まれた電子的な信号でしかない。
アルゴリズム上の処理は後段の民生品を使った電子回路で行う。(ESMの場合。妨害欺瞞の場合は前段。)
ESMの分析はアジレントやローデシュワルツの機材をそのまんま使ってるが。
F-22だってプロセッサはカーチスライトがPentiumのパッケージを付け替えただけだし、内部のバスはFireWireだよ。
ハードウェア的に電子機器がミリタリーグレードなのは温度振動気圧電源条件への対応だよ。
電力系はまだ軍用は特殊なのは認めるけど、それさえも内部のソリッドステート素子などは民生用の特注品でしかない。
電子戦機材の価格が高いのは半分以上(場合によってはほとんど)がソフトウェアの設計と試験だから。